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焦点が合うと見える [メガネ関連]

お祭りもの方も落ち着いてきたので、これから、老眼や遠視、近視など
いわゆる眼の屈折異常について解説していこうと思っています。
それに先立ってまず最初に説明しておく事があります。
それは焦点が合うとなぜ見えるのかという事です。

一般に眼の状態を説明する場合よく↑こんな図が出てきます。
左図は網膜上に焦点を結んでいるので正常に見えている状態で
右図は近視で網膜の手前で焦点を結んでいるのでピントが合っていない状態です。

またカメラの原理などを説明する際は↑このような図です。
左図はフィルム(デジカメならCCD)上に焦点を結んでいるのでピントが合った状態で
右図はフィルムの手前で焦点を結んでいるのでピントが合っていない状態です。
といった説明が続きます・・・・しかしこれではわかりにくいと思います。
だいたい焦点を結んでいるって事は一点に光が集中しているので
点しか見えないじゃないか? カメラなら点しか写らないんじゃないか?
そんな疑問をもってしまいます。実は焦点は一ヶ所ではないのです。
まずモデルを単純化して考えてみましょう、光源と凸レンズとスクリーンです。

周りを暗くして、レンズを前後に動かして焦点を合わせるとスクリーンにろうそくの像が映ります。
これ実際に実験してみると結構感動しますよ。
カメラや眼球の中でこれと同じ事が起きています。
つまり眼の奥のスクリーンである網膜に像が映っているのです。
ではなぜ焦点が合うとこのような現象が起きるのでしょうか?

↑焦点が合っている状態 普通教科書等では単にこう描いてあるだけ
↓実はこうなっています。

点しか見えないというのは実は当たっています。
ただその点が沢山あるのです。
上図ではアニメ製作の都合上、スクリーン上に5X5=25個しか点がありません。
漢字で"木"という文字になんとか見ますでしょうか?
そこで光源が2500個あってスクリーン上の焦点が2500個あるとイメージして下さい。
つまり光源の点が50×50=2500あって、スクリーン上に同じく2500個の焦点がある状態です。
点がたくさん並ぶと一枚の画像になってきます。

デジタル画像を拡大していくとたくさんの四角い点(ピクセル)で構成されているのがわかります。
人間の見ている画像も似たようなものでたくさんの点で構成されているわけです。
人間の網膜には実に2億個の視細胞あるといわれています。
2006年現在で高性能の一眼デジカメのCCDが1000万画素クラスですから、
現時点ではまだ人間の眼の方が高性能だと言えます。
ただデジタル機器の進歩のスピードを考えると近い将来逆転しそうですね

お気付きかもしれませんが、上からの光が下の焦点に、下からの光が上の焦点に
対応しているのでスクリーンに映る画像は上下が逆になります。さらに左右も逆になります。
フィルムカメラの場合は出来上がった写真をひっくり返して見れば良いのですが、
人間の眼の場合は脳が画像の反転処理をしているので正常に物を見る事が出来ます。


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